東洋医学~鍼とお灸の効果の違い~【今日のお題 活心はりきゅう堂】
2022/03/31
No95 東洋医学~鍼とお灸の効果の違い~
今朝も雨ですね(>_<)
季節の変わり目で気温がコロコロ変わります(^^;
体調管理が難しいです(>_<)
さて今日のお題
「鍼とお灸の効果の違い」
ですが、これはよく質問されます。
ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、私たち「鍼灸師」は、実は「はり師」と「きゅう師」の別の資格になります(^^;
国家試験は同じ日に、同じ内容でおこなわれますが、全160問中140問が共通で「はり専門の問題が10問」「きゅう専門の問題が10問」あります。
この時に稀ですが、片方しか受からない人もいます(>_<)
その方は1年後に再受験(受かっていないほうを)になります。
だから免許が2つあるのです。
鍼とお灸の歴史は古く、古代中国で発案されました。
秦の始皇帝の時代(紀元前260年くらい)にはすでに医療として確立していたというのですから、驚きです(^^ゞ
日本には奈良時代に仏教が持ち運ばれたとき、一緒に入ってきました。
…と鍼灸の歴史を書くと、とてつもなく長くなるので、ここでやめておきます(^^;
(もし興味がある方がいらっしゃったら、いつか書きます( ̄▽ ̄))
現在の日本で、多くの治療院さんで使われているのが「使い捨てのステンレス鍼」です。
私も使っています♪
中には「銀鍼」や「金鍼」といって、特殊な鍼を使う先生もいらっしゃいます。
鍼の効果は色々ありますが、大きく分けると2種類あります。
西洋医学的な考えの鍼と東洋医学な考えの鍼です。
この違いを書くと、これで1つのブログになります(^^;
これについては以前書いたことがあるので、是非そちらをご覧ください。
西洋医学の鍼と東洋医学の鍼の考え方の違い→https://kei-kasshin-2014.space/blog/detail/20210312115011/
以前のブログを読んで頂いたとして、この先を書いていきます。
西洋医学の考えで鍼をします。
身体にとっては「異物が侵入してきた!」と反応します。
異物が侵入してきた身体は、異物を追い出そうとして血液をその場所に集めます。
結果、血流がよくなります。
この反応を利用して、固まっている筋肉などを柔らかくしていきます(厳密には少し異なりますが、文章で分かりやすく書くとこんな感じです)
東洋医学の考えで鍼をします。
東洋医学では「気」の流れを重視します。
「気」が滞っている場所を見つけて、そこの流れがよくなる鍼をします。
西洋医学の「筋肉に鍼をする」のではなく、「ツボ(経穴)に鍼をします」
ツボ(経穴)については以前書いたので、詳しく知りたい方はそのブログをご覧くださいm(__)m
ツボ(経絡・経穴)について→https://kei-kasshin-2014.space/blog/detail/20210714113115/
続いて「お灸」です♪
お灸とは「もぐさを燃やすこと」です。
「もぐさ」とは「ヨモギの葉っぱ」です。
正確には「ヨモギの葉っぱの裏についている白い産毛のようなもの」です。
これを精製したものが「もぐさ」になります。
お灸にも種類がたくさんありますが、大きくわけると「直接灸」と「間接灸(温灸)」になります。
前回書いた「安産のお灸」で三陰交にしているお灸が「直接灸」になります。
直接灸の中の「八分灸(はちぶきゅう)」というものです。
もぐさを「米粒大」もしくはそれ以下の大きさにひねり、ツボの上に置いて火をつけます。
これを全部燃やすと「透熱灸(とうねつきゅう)」となり、100%火傷します(+_+)
そういった方法もありますが、私はその燃えているお灸を「八分目」で消します。
なので「八分灸」と呼ばれています。
透熱灸は透熱灸で効果はあるので、火傷覚悟でするときもありますが…
ほとんどの方は嫌がりますね(^^;
私がよく使うタイプのお灸(温灸)です。
これは筒の中のもぐさを押し出し、そこが燃えています。
「皮膚に直接、お灸が乗っていない」状態なので、火傷はしません(^^)
お灸の原料であるヨモギには「精油チネオール」という油が含まれています。
この成分により、血管を拡張し、血流を促進します♪
また血液中の白血球が増えることが確認されているので、白血球の数が増える=「免疫力が高くなる」です。
そして何より鍼と違いお灸は「温める」ので、身体にいいです(^o^)(特に女性には)
真ん中にあるのが「神闕(しんけつ)の塩灸」です。
神闕とは「おへそ」のことです。
この上に「半紙」を置いて、その上に「塩」を盛り、お灸をします。
これも「間接灸(温灸)」の分類になります。
このように別のもの(塩)を使うお灸のことを「隔物灸(かくぶつきゅう)」といいます。
これは色々なお灸が存在します。
私は「塩灸」くらいしかやりませんが、「しょうが灸」「にんにく灸」「びわの葉灸」などがあります。
しょうが灸などは「胃痛」などに効果があります♪
以前はしていましたが、最近はしていないですね(^^;
しょうが灸はこんな感じで、しょうがをスライスし、その上にお灸をします。
しょうがの成分が身体をより温めてくれます♪
少し長くなりました(>_<)
まとめると
鍼は東洋と西洋で考え方が違うので、効果の出方が違う。
お灸は様々な種類・方法があるけれど、目的は「血流をよくすること」「免疫力をあげること」
になります。
私が鍼をして、その横にお灸を置くのは「両方の効果を出したいから」です(^^)
鍼の横にお灸…
は私の基本スタイルです(^^)v
もちろん「鍼」が苦手「お灸」が苦手…
の方には無理にはしません。
それは初めに確認します。
お客さんの中には「お灸が好きだから、マッサージも鍼もいらない。お灸だけして」
という方もいらっしゃいました。
鍼は苦手だけど、お灸は心地いいのでしてほしいという方は、結構いらっしゃいます♪
長くなってしまいました(>_<)
どうでしょう?
なんとなくでいいので、「鍼」と「お灸」の効果の違いは分かって頂けたでしょうか?(・・?
ブログを読んでくださっている方から
「東洋医学の話しが面白い」
と言って頂けたので、今後は少し東洋医学の話しが増えると思います(笑)
そればっかりでもダメだと思いので、整形外科疾患シリーズや高校サッカーの試合なども書いていきますが♪
ではまた次回のブログでお会いしましょう(^^)
keiトレーニングルーム 活心はりきゅう堂 長谷川 敬祐