整形外科疾患シリーズ~腸脛靭帯炎(ランナー膝)~【今日のお題 keiトレールーム】
2022/01/24
No77 整形外科疾患シリーズ~腸脛靭帯炎(ランナー膝)~
タイトルにある通り、今日から「整形外科疾患シリーズ」を書いていこうと思います(^^)
なぜ急に??
と思われる方もいらっしゃると思います。
いつもブログのネタを何にしようかな~と考えているのですが…
東洋医学シリーズがあるなら、整形外科疾患シリーズもあっていいんじゃない?
と思ったのです(^^;
しかも東洋医学シリーズは理解が少し難しいですし、話しているならまだしも、文章にすると…
分かりにくい学問ですし、折をみながら東洋医学シリーズは書いていきます♪
もしよかったらご覧になってください(過去の東洋医学シリーズ)
https://kei-kasshin-2014.space/blog/detail/20210611113112/ →五行論
https://kei-kasshin-2014.space/blog/detail/20210616174927/ →五行式体表
https://kei-kasshin-2014.space/blog/detail/20210714113115/ →経絡・経穴
そして第1回の今日は何にしようかな?
と考えたのですが~
普通は「足関節捻挫」や「腰痛」が定番です。
しかしそれでは面白くないと思いまして、あえてタイトルにある
「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)にしました( ̄▽ ̄)
この疾患は文字通り「腸脛靭帯の炎症」です。
別名で「ランナー膝」という名前があります。
これはランナーさん(長距離選手からジョギングをしている方々など)がよくなるからそういう名前がついています。
腸脛靭帯とは太ももの外側にあり、股関節の出ている骨(大転子)付近から膝と通り、脛骨(スネ)の外側に走っている人体で一番長い靱帯です。
この図は右足を外側から見ています。
真ん中を走行している白っぽいのが「腸脛靭帯」です。
これが走る動作を繰り返すと大腿骨のしたの骨と摩擦が起こり、炎症が起きます。
これが腸脛靭帯炎です。
長距離選手だけでなく、サッカーやバスケット、ラグビーなどの競技でも起こります。
が、多いのはやはり長距離を走るマラソン選手などです。
これは球技なら動いていない時間や前後左右の動きがありますが、マラソンなどは常に走っているから摩擦が起きやすいです。
ジョギングを久しぶりに始めたおじさんやおばさんにもよくみられます(^^;
ではなぜこれが起きてしまうのか?
当然ですが、同じ競技をしていても「なる人」と「ならない人」がいます。
マラソン選手全員が腸脛靭帯炎になるわけではありません。
それは…
簡単に書くと
「身体の使い方がうまくない」
の一言になります(+_+)
身も蓋もないような感じですが、俗にいうオーバーユース(使いすぎ)は、これが原因です。
ケガは「外傷」と「障害」に分かれます。
外傷は1回の外力でケガをすること→骨折や捻挫、打撲など
障害は使いすぎで、ある一定のところに負担がかかり、発症します。
「炎」と名前のつくケガはほとんどこの使いすぎでなる「障害」になります。
例、腸脛靭帯炎、膝蓋靱帯炎、腱鞘炎などなど…
つまり身体の使い方が上手くないので、走っているときに脛骨の外側に負担がかかり、結果、腸脛靭帯と大腿骨が摩擦を起こし、炎症が起きる。
ということです。
治療法はまず股関節周囲が固くなっていることが多いので、そこへのアプローチです。
股関節が固くなっていると、今回に限らずいいことはありません(+_+)
そして走っているフォームの改善も必要となります。
これが難しいですが…
多くの場合は股関節周辺の固さととると、治っていきます。
しかし、同じフォームで走っているとまた痛くなります。
なぜならその場所へ負担がかかっている走り方で痛くなったのに、それが変わらないと、また同じ場所に負担がかかってしまうからです(*_*;
状態にもよりますが、2週間~1ヶ月ほどで痛みが引いていきます。
重傷の場合は3か月程度かかることもありますが、それはよほど痛みを我慢して動き続けた場合です。
痛いのを我慢し続けて動き続けると、復帰に時間がかかります(+_+)
これはあくまで目安ですが…
運動中は痛いけど、運動前や運動後は痛くない→まだ大丈夫
運動中、運動後は痛いけど、家に帰ると大丈夫→まだ大丈夫
運動中、運動後、そして寝るまで痛い→ここで少しアウト
寝起きや日常の階段などが痛い→完全にアウト(運動禁止)
です。
もちろん全ての人に当てはまるわけではありませんし、あくまで目安です。
私は日常生活は痛くないけど、運動中・運動後が痛いならまだ大丈夫。治療しながら運動は続けられる。
と話します。
日常生活で痛いならもうアウトです(>_<)
テーピングもありますが、これは気休め程度です。
テーピングは痛みをとる薬ではありませんし、負担のかかっている場所への軽減が目的です。
最後に…
これは少し話しがそれますが、さきほど書いた「障害」(腸脛靭帯炎・膝蓋靱帯炎・腱鞘炎など)は整骨院さんや接骨院さんなどでは「保険適応外」です。
整骨院さんや接骨院さんは「外傷」は保険適応ですが、それ以外では「保険適応外」になります(^^;
そこは注意してください(>_<)
もしこれらの症状で保険適応ができる!
と言って保険を使って治療するところがあれば、そこは「不正請求」していることになってしまいます(+_+)
最後は少し違う内容になりましたが…
今回は「腸脛靭帯炎(ランナー膝)の紹介でした♪
正月太りなどで運動を始めようとし、久しぶりにジョギングでもするか~(^^)
と思った方はまずはストレッチなどをして股関節周辺を動かしてから走ってください(^^;
ではまた次回のブログでお会いしましょう(^^)
keiトレールーム 活心はりきゅう堂 長谷川敬祐