keiトレーナールーム活心はりきゅう堂

整形外科疾患シリーズ~脱臼~【今日のお題 keiトレーナールーム】

お問い合わせはこちら

整形外科疾患シリーズ~脱臼~【今日のお題 keiトレーナールーム】

整形外科疾患シリーズ~脱臼~【今日のお題 keiトレーナールーム】

2022/09/15

No161 整形外科疾患シリーズ~脱臼~

今日も気持ちがいい天気ですね♪

しかし台風がきています(@_@;)

明日からの三連休は日本を直撃するコースです…

被害が最小限で済むように祈るしかないですね(>_<)

ちなみに私は三連休は全て高校サッカーの試合です!

雨の日はやはりイヤですね(^^;

 

 

さて今日のお題は

「脱臼」

です。

脱臼と聞いて皆さんが最初に思い浮かべるのは

「肩関節の脱臼」ではないでしょうか(・・?

脱臼も種類がありますが、肩関節の場合はそのほとんどが

「前方脱臼」

です。

 

そもそも脱臼とはどういう状態なのか(・・?

 

関節は

「関節包」

という膜で覆われています。

全ての関節ではありませんが、ほとんどの関節はこの図のような形をしています。

「急激な動き」

「関節に対して本来は動かない方向への衝撃」

などで、片方の骨が関節包を飛び出してしまうことを

「脱臼」

と呼んでいます。

つまり、肩関節の脱臼が多いイメージですが、体のあらゆる関節で「脱臼」が起きてもおかしくありません(+_+)

 

ではなぜ肩関節の脱臼が多いのでしょうか?

どれは体の構造に問題があります。

 

同じ画像ですが、もう一度見てください。

注目するのは「後方脱臼」の図です。

この図では肩甲骨に対して、上腕骨頭が後方に脱臼していますが…

見てほしい部分は青くなっているところです!

 

上腕骨頭は肩が自由に動けるように「丸く」なっています。

その「受け皿」が肩甲骨です。

上腕骨頭の丸い部分に対して、肩甲骨の受け皿(関節窩=かんせつか)が小さいのです(>_<)

 

つまり

「しっかりとはまっていない状態」

ということになります。

これではすぐに脱臼してしまいます(>_<)

 

そのために肩には

「インナーマッスル(ローテーターカフ、または回旋筋腱板=かいせん きん けんばん)」

が存在しています。

「棘上筋=きょくじょうきん」

「棘下筋=きょっかきん」

「小円筋=しょうえんきん」

「肩甲下筋=けんこうかきん」

これらの筋肉は、肩甲骨と上腕骨を繋いでいます。

 

肩関節の安定とスムーズな動きのために、かかすことのできない筋肉たちです(^^)

 

しかし靱帯ではないので、守れる範囲も限界があります(>_<)

 

急な衝撃・動きに対して、上腕骨頭が逸脱してしまい、結果「脱臼」になってしまいます(@_@;)

 

 

同じような構造の関節は、体の中にもう1つあります。

 

股関節

です。

しかし股関節の脱臼はめったに起こりません!!

なぜか(・・?

それは股関節の受け皿が大きいからです♪

これが股関節の簡単な解剖図です。

見てください。

大腿骨の骨頭に対して、受け皿(寛骨臼=かんこつきゅう)が大きいです。

半分くらい、しっかりとはまっています♪

 

加えてこの図には書いてありませんが、大腿骨頭と寛骨臼を結ぶ

「大腿骨頭靱帯」

というものが関節の中に存在します。

肩にはこのような靱帯が存在しません!

 

肩と比べても股関節のほうがたくさんの靱帯で補強されています♪

そのため、股関節はめったに脱臼しないんですね♪

 

股関節が脱臼する場合は

「ダッシュボード・インジャリー」

と呼ばれる現象のときです。

ダッシュボード・インジャリーとは車の助手席に乗っている人が、事故が起きた時にダッシュボードで膝をぶつけて、その衝撃が股関節にまで至り、脱臼する…

というものです。

こんな感じです。

もしくは3階や4階など、高い場所から飛び降りて、その衝撃が股関節にまで至る…

こういうときにも股関節は脱臼してしまう可能性はあります。

 

交通事故や高いところからの飛び降り…

のような強烈な衝撃がないと股関節は脱臼しません♪

 

むしろ股関節脱臼で有名なのは

「先天性股関節脱臼」

でしょう。

これは生まれた赤ちゃんにみられる現象です。

ここでは詳しく書きませんが、先天性股関節脱臼は珍しくない症状です。

 

 

肩と同じくらいよく起こる脱臼は

「指」

でしょうね。

 

指の脱臼も珍しくありません。

私も4回ほど、指の脱臼をみました(^^;

バレーボールやバスケットボール、ハンドボールなど球技多くでみられます。

 

肩の脱臼は3回くらいみたことがあります。

日本の法律では整復(脱臼をはめる行為)ができるのはドクターのみです。

しかし、緊急の場合のみ「柔道整復師」が許可されています。

 

これは本来はダメな行為ですが…

3回ほど、脱臼を整復したことがあります(^^;

 

もちろん本人の許可をもらってから整復しています。

私の資格は

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

鍼灸師

だけです。

柔道整復師の資格はないので、本当は整復したらダメなのですが…

スポーツ現場にいると、脱臼の場面に出くわします(^^;

 

脱臼した時は、その半分くらいが

骨折

を伴っていることが多いです。

だからいくら現場で整復しても、必ず整形外科に受診しなくてはいけません。

 

私も整復したあとは固定し、必ず整形外科に受診するよう指示しています。

 

指の脱臼のみなら(骨折はしていない)2~3週間ほどで復帰できることが多いです。

骨折が伴っているなら、もう少し時間がかかりますが…(>_<)

 

肩の場合は初回脱臼の場合は

約3か月

です。

 

初回脱臼…と書いたのは、脱臼は再発が高いケガの1つだからです。

2回、3回と脱臼することを

反復性脱臼

といいます。

 

普通は脱臼では手術になりません。

しかし、反復性脱臼になると、手術になる場合もあります。

 

それは

関節唇(かんせつしん)

という肩甲骨の関節窩にある組織が、何回も脱臼するとボロボロになり、手術対象になるからです(>_<)

 

その他の脱臼では

肘内障(ちゅうないしょう)

とよばれる「肘の脱臼」があります。

 

これは歩き始めた1歳くらいから小学生になるくらいまでの幼児~園児にみられる脱臼です。

 

親と手をつないでいて、子どもが転びそうになり、あわてて手を引っ張ったときに、肘が脱臼します。

子どもの関節は柔らかいですからね(>_<)

 

私は肘内障はまだみたことはありません。

原理を知っているので、子どもと手をつないでいても危ない角度にならないようにしているので(^^ゞ

 

 

今日も少し長くなりましたね(>_<)

脱臼はスポーツ以外でも、日常でも起きるケガです。

関節が本来動いちゃダメは角度で、強烈な衝撃があれば「脱臼」します(>_<)

皆さんも気をつけてくださいねm(__)m

 

ではまた次回のブログでお会いしましょう(^^)

keiトレーナールーム 活心はりきゅう堂 長谷川敬祐

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。