整形外科疾患シリーズ~足関節捻挫~【今日のお題 keiトレーナールーム】
2022/01/31
No80 整形外科疾患シリーズ~足関節捻挫~
まだまだ寒いですが、日中は太陽が出ていると少しマシな気がします♪
今年は雪が多いので、もう降ってほしくはありませんが…あと1回くらいはありますかね?(・・?
さて今日のお題の「足関節」ですが、おそらくどんなスポーツでもこのケガが一番多いのではないでしょうか?(水中競技は除く)
トレーナーの学校に行っていたときも初めに勉強するテーピングは「足関節のテーピング」です。
冗談抜きで学生時代のころから計算すると…たぶんですが1000回くらい巻いている気がします( ̄▽ ̄)
桃山大学でトレーナーをしている時は多い時で1日14~15回くらい巻いていましたから(^^;
そのくらい多いケガです!
そして足関節の捻挫は何もスポーツをしている時だけ!とは限りません!!
何気ない日常でも段差を踏み外すなどでもケガをします。
足関節の捻挫は大きく分けて2種類あります。
「内反捻挫(ないはんねんざ)と「外反捻挫(がいはんねんざ)」です。
内反捻挫は足の裏が内側に向くような感じでひねります。
皆さんが思い浮かべる、一般的な捻挫です。
これは解剖学的に内側にひねりやすくなっています。
これは右足関節を正面から見た図です。
左にある細長い骨が「腓骨(ひこつ)」で、その先端が少し「ポコッと」出ています。
これが「外くるぶし」になります。
一方、太い骨は「脛骨(けいこつ)」で、その先端も出ています。
これが「内くるぶし」のなります。
構造上、外くるぶしのほうが「長い」のです。
したがって、足をひねるときは「短い内くるぶし側にひねることが多く、外くるぶし周辺の靱帯を損傷する」のです。
逆のパターンももちろんありますが、それはおそらく日常ではなかなか起きません(^^;
スポーツではサッカーでもバスケでもバレーでもラグビーでもおきます。
詳しく書くこともできますが、マニアックになりすぎるので、ここでは簡単にしておきます(^^;
足関節の捻挫には段階があり、「軽傷(1度)「中傷(2度)「重傷(3度)」に分かれます。
1度は本当に少しひねった感じです。
そこまで腫れもしないですし、内出血もないことが多いです。
このレベルはテーピングを巻けばスポーツもできることがほとんどです♪
安静期間も1~3日程度で済むことが多いです。
2度は靱帯が部分断裂をしているので、内出血や腫れはそれなりに出ます。
程度にもよりますが、最低でも1週間。長ければ3週間ほどかかります。
本格的なリハビリはそこまで必要ありませんが、復帰前にはリハビリをしたほうがいいでしょうね。
3度は完全に靱帯が断裂している状態ので、1ヶ月以上~2か月はかかります。
足関節捻挫で「即、手術」になることはあまりありませんが、状態によっては手術になります。
そして3度は骨折を伴うことが多いですね。
骨折無しの捻挫のみでは手術にあまりなりませんが、骨折と断裂の合併症なら手術になることが多いです(+_+)
私の診た選手で足関節の手術をしたのは競馬の騎手さんくらいです。
騎手さんは落馬の際に足から落ちると骨折になることが大半です(*_*)
そういった場合はほとんどの方が手術されています。
一般的なスポーツで3度レベルはあっても、骨折を伴うパターンはなかったと思います。
そしてスポーツを続けると何回も捻挫を繰り返し、靱帯がボロボロになる選手もいます。
こういった選手も手術しますね。
最初に書きましたが、テーピングの勉強ではまず初めに「足関節」から入ります。
これは巻く回数が他の部位より圧倒的に多いのと、その他の部位に比べて少し難しいからです(>_<)
例えば膝や肘、指などはほとんど巻き方が同じです。
基本が分かっていれば応用がききます。
しかし足関節はその部位でしか使わない巻き方があります。
そして水中競技を除けば、その他全てのスポーツは足が地面についています。
つまり足関節の踏ん張りなどがパフォーマンスに思いっきり影響するのです(>_<)
基本の巻き方はあります。
しかし学校で習う教科書的な巻き方は「完全に固定するとき」の巻き方です(*_*;
これは受傷直後の安静期間には適していますが、競技することは不可能に近いです。
それくらい「ガチガチ」に巻きます(>_<)
体育館競技のバスケやバレー、ハンドボールは巻き方に大差はありません。
しかしラグビーやサッカーは違います。
特にサッカーはボールを蹴る競技なので、その繊細さが求められます(^^;
ラグビーでもバックスの選手はボールを蹴ることもあるので、フォワードとバックスでは巻き方を変えます。
選手によっても「ガチガチのほうが安心感があっていい」という場合もあれば、「少し止まっているくらいがいい」
と競技だけでなく、選手によっても好みが分かれます。
オーソドックスな巻き方だけでは足関節は通用しないのです(+_+)
損傷している靱帯によっても変えます。
テーピングを巻くためには「解剖学」が分かっていないと、巻けないのです(>_<)
少し話しがそれましたが、今回はスポーツの現場だけではなく日常でも起こりうる「足関節の捻挫」についてでした♪
靱帯名や関節の名前を出すと余計難しくなるので、あえてそのあたりは書かないでおきました。
もし興味がある方は直接聞いてください♪
いつでもお答えします(*^^)v
ではまた次回のブログでお会いしましょう(^^)
keiトレーナールーム 活心はりきゅう堂 長谷川敬祐